病院のベッドで腰が痛い…なぜか?対処法は?
「病院のベッドは硬めに造られているため、合わない方は腰が痛くなることがあります」
病院のベッドが硬めに造られている4つの理由
- 介助が必要な人への配慮
ベッドやマットレスが低反発材など柔らかい素材だと、体圧圧力が分散してしまい起き上がりが不安定になります。なので、入院患者の方で身体の自由が効かない人でも生活しやすいように硬めに造られています。介助する人にとってもベッドが柔らかいと、力が入らないので患者の体が起こしにくくなります。介助する側、される側両者に配慮した造りということです。
- 床ずれ防止
沈み込みのある柔らかいマットレスは、身体とマットが接着する面積が広くなります。使用する患者の中には身体の自由が効かず、寝返りをうつ体力も危うい状態の人もいます。重度の人ほど、寝動きや寝返りの回数が少なくなるので、床ずれの発症率が高くなります。硬めのマットレスなら少ない力で寝返りがうてるので、床ずれ防止にも繋がります。
- 的確な処置を施すため
緊急時など医師が患者に心臓マッサージを施さなければならない場合、マットが柔らかいと衝撃や圧力が吸収され効果が十分に発揮されません。また、指圧やマッサージを施す際も硬めのマットレスでないと効率が悪くなります。適切な処置を施せるよう、硬めに造られています。
- 耐久性の強化
電動式、昇降機能付きの医療用ベッドは高額です。フレームなど素材が硬い方が丈夫で長持ちするので、耐久性も考慮した造りは寝心地も硬めになります。
我慢できない場合は『オーバーレイ』を使う
それでも、ベッドが硬くて眠れない場合は『オーバーレイ』を敷いて寝てみるのをおすすめします。
マット厚が3〜5㎝程度の比較的薄いマットレスのことを指し、既存のベッドやマットレス・敷布団の上に敷いて使用します。
高反発や低反発、繊維系など様々な素材が販売されているので、自分の身体に合った硬さを選べるのもオーバーレイの魅力の一つです。しかし、治療の状態で素材によってはNGの場合もあります。使用する場合は必ず病院側に許可をとるようにしましょう。